画廊喫茶蔵で現代史を考える

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見沼田んぼにほど近い画廊喫茶蔵に月刊わらじ1月号から3月号を届けに行く。数少ない販売所のひとつ。蔵で出会った客からベトナム、ホーチミン市を訪れ、クチトンネルを見てきた報告を聞く。トンネルはベトコン(民族解放戦線)といわれた農民たちがアメリカの焦土作戦と闘うために農作業後夜を徹して掘った壮大な地下基地。絶望的な彼我の力の差を引き受けて戦いぬき、生き残った人々を想う。と同時に、その後さらに世界に拡大し、複雑化しつつ繰り広げられていった数多の「限定戦争」と共犯関係を重ねてゆく日本の現代史を。

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萩原朔太郎のアンニュイを連想させる土曜の午後。時折雨がちらつく見沼田んぼは花々がけぶっている。朔太郎の「青猫」が発表された1923年、関東大震災が起き、多くの朝鮮人が虐殺される(その慰霊碑がこの近くの寺にある。)。そして翌年、普通選挙と翌々年、治安維持法。普通選挙は、「大正デモクラシー」の一つのゴールであり、同時に、「国民」としての囲い込みと排除の体制が出来上がった瞬間だと成田龍一は書いている。

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パステル画のような見沼の風景の中で。

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