「こんな所あっていいのか」 精神医療人権センターを立ち上げて 2020.9.30 すいごごカフェ 星丘匡史さんトーク

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信じられない 精神科病院という世界

 最初に精神科の病院で看護助手として働き出したのは28年前。精神科病院のことは全然知らなかったんだけど、実際入ってみたら管理の仕方がえげつなかった。その頃は、外出や外泊ができる患者さんはほんの一部。散歩に行くのも、屋上に出ることすら年に1回くらい。買い物は、伝票に欲しいものを書くと月1回業者から届いていたけど、それもお菓子とか限られたものしかなくて。職員が鍵をかけ忘れて脱走しちゃった人は、すぐつかまえられて注射打たれて保護室に入れられていた。ロボトミーをやられたことがある人もいた。病状がどうこうじゃない。信じられない世界だった。

 その後、八潮病院でも働いた。そこは薬は少なめだったけど暴力があるところだった。言ってわからないやつは殴るしかないんだと先輩が言っていて、こんなことやってていいのかと思った。入院している方々はおちゃめな方も多く、やりとりが新鮮で楽しかった。だから楽しく働かせてもらった面もあるけど、やっぱりおかしいなと。

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変わらないなら自分で変えよう

 今全体的に病院は閉鎖傾向にある。開放病棟はどんどん減っていっているのが全国的な流れ。医療側の言い分は、本当に医療が必要な人は閉鎖空間で外部とのつながりを遮断して治療に専念させて、早く退院させると。でも、それが本当なら病床数が減るはず。結局閉鎖病棟が増えているだけなんで、どこかまやかしがあると思っている。
 
 働き出して20何年が経っても病院内の空気は全然よくならないので、全体がおかしいなら病院をつぶしたいなと思うようになった。そこで、八潮病院からまた浦和保養院に戻った時に、内部告発的なことをして退職を迫られたのをきっかけに、福祉の道へ進もうと決めた。減薬サポート情報会議や精神医療の被害者のつどいなど、やりたかった候補がいくつかあったんだけど、だんだん当事者が声を上げるようになって、マスコミが精神医療についてとりあげる機会が増えてきていたので、元々やりたかった人権センターにしようと決めて、埼玉県精神医療人権センターを作った。

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1人でも多くの人が自由になることから

 センターの仕事は入退院に立ち会ったりする事。減薬サポートのために月1回の集まりもしている。最近も病院に行って、措置入院してる人と面会したり、医者と話したりした。措置入院なのに診察が二週間に1回で驚いた。毎日診察しなきゃいけないくらいなのに。そこの医者は「家族が受け入れなければ退院はさせません」と言っていた。こうやって医療という名のもとに監禁をする場合もあるし、精神科は治す気がなくて患者が増えるばっかり。無茶苦茶だなと思っている。精神科では、亡くなるまでずっと病院にいる人が多い。そんなことでいいのかと、こうした現実をもっと広めていかないと。人は自由でなければいけない。

 今は電話やFBから相談に対応しているが、目標は退院させること。本人にとって心強いと思ってもらえることができれば。先日行った座談会をHPに載せるつもりだけど、こうした情報発信もできたらなという展望もある。今は土曜日の1~4時に電話相談をやっているけど、年間で10件くらいかかってくる。その中で実際に会いに行ったり、弁護士につなげたりするのは年間1~3件。もともと細々でも、1人でも2人でもよくなる人が増えたらいいかと思って始めて、3、4人は改善された人はいるので、やってよかった。一緒に動いてくれる人が増えたので、これからどんなふうになっていくのか楽しみにしている。

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