リカバリーと就労支援 2021.4.28 すいごごカフェ 鈴木篤史さん(障害福祉サービス事業所アバンティ)【後編】

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前編⇒https://yellow-room.at.webry.info/202109/article_5.html


質疑応答

「病気は甘えだ」と考えてしまう人へのリカバリーは?

鈴木:反論でもいい。勉強になるので。
大坂:身体の人は治れば復帰できる可能性があるけど、精神の人は回復が難しいというのは本当だと思う。訓練して元通りになって復職すればいいって話じゃなくて環境を整えなきゃというのはわかるんだけど、例えば役職についていた人が発症した時は奈落の底の人になって、訓練の場に来てご本人も治ったプロセスの中にあるとは思ってはいても、重症の方と手作業とかやってて、変な話これでいいのかと本人も考えちゃうところがあるのでは。
鈴木:はっきりとした答えは持っていないんだけど、経験から話したい。たたき上げで仕事してきたお父さんとかは病気は甘えだとか言ってしまって、過度に期待してしまって。本人もバリバリの管理職とかリードするポジションにいたのに、突然訓練する場所に来て、なんでこんなことにって葛藤になるとは思う。
鈴木:働きたいと言っている人に「あなたの障害はこうだから仕事は無理です」とは言ったことはなくて、一緒に仕事を探しましょうかと話す。こちらから簡単に突きつけることはしたことない。でも最近、僕の中で疑問になってきていて。勝手に僕たち支援者と呼ばれるような人達がハードルを下げてしまっている傾向もあるのかなと。昔に戻りたいというのなら、それを応援するのもいいのかなと。折り合いをつけていくっていうのが必ずしも正しいのかわからない。


日本の精神医療の問題点

澤:僕は今グループホームで働いてるんだけど、1人精神の人がいて、家族と離れて暮らしている。家族は別に暮らしているけど接点がない。葛藤する原因は薬で治るような病気ということよりも、そこに至るまでの人間関係とかである時、いくら薬を飲んでも悪くなるわけで、ケアする側のアドバイスというのはあるもの?
鈴木:医者は短い時間で判断して投薬するのが一番やること。おっしゃる通りで、統合失調症と診断されたとして、それがイコールその人のすべてじゃない。もともとのキャラクターや価値観、今までの経験とかまで本当は把握する必要がある。その中の一部で病気を発症して、それが最大なトピックスとして出てくるわけで。病気のことを正しく理解するのと、病気以外にも総合的に理解すること。

澤:日本は先進国だけど、精神病院の対応というのは一番遅れているというのを本で読んでいる。現実はどういう対応か知らなかったけど。精神病の方が就職する障害者の半数以上で増えていると。でも辞めているって話を聞くと、実際の精神医療の現場は、病んでいる人と日常的に接してて対面している日本の医療というのはどういう問題をはらんでいるのかと。
鈴木:日本国民の考え方がやっぱり繊細だったり、周りに合わせるってところが生きづらさにつながって発症につながるところもあるのかなとも思う。イタリアが入院施設をなくしましょうということをやって。日本でそれができますかと。でもそういう考え方は日本にはないので投薬しかできないのかなって。高瀬さんはどうですか。

高瀬:日本の医療の問題点というのは、さっき言ったように病気をなんとかしようと思って厚生省も長期計画を立てたんだけど挫折しちゃった。その後何もやってない。地域医療でできることは日本はあまりにも少なすぎて。それに200床維持すると財産になるから。私なんかができるのは、ちょっと休もうって場所を作ること。入院しちゃうと1日2日で終わらない。休もうって時に休めるような場所を作っていくことが大事だと思う。気持ちは同じ。
鈴木:精神疾患のある方は今グループホームでは受け入れられない。訪問型の医療が関われる仕組みを作るとか。僕も含めて地域の人間が医療とともに頑張っていかなければいけないなと。

澤:身体・知的・精神と比べてみると、精神障害の人への差別が大きく、別世界の人になっている。それを変えろという方もいるけど、対等に扱うとすると、ちゃんと刑も与えるってことにならないと、地域で受け入れられないんじゃないかって。そこらへんのハードルはあったんじゃないかなと。理解度を深めるのには何をしたらいいのか。
鈴木:レベルが少し違うものもあるのかなと。せんげん台の地域に対してどう理解を促進していいこうか、といえばイメージがわくと思う。イベントとか福祉教育とか。1つ1つ理解してもらう草の根活動。でも、法律も変わったし、権利条約とか制度が変わってきている時代だけど、国の制度設計は一気に解決はしない。真ん中の埼玉県とかの段階で市・県単独のものと、ここは分けて考えていかないと厳しいのかなと。で、これが全部変わらないと、おっしゃる通り変わらないと思う。でも一緒にやれたらいいなというのが本音。


血縁者の頼みでないと動いてくれない関係機関

広井:去年の夏から知り合いが統合失調症で具合が悪くなっちゃった。家族から孤立していて一人暮らし。たまたま担当医が同じだったから、医者から見てきてあげたらと言われて見に行ったら、友達はげっそりやせていて。役所に電話したり診てもらえませんかってお願いしたんだけど、個人情報だからってことごとく断られてしまって。こういう時って何か手立てはありますか。赤の他人がきちんとした形で見てもらうことって可能?
鈴木:友人という関係で、身内でないから関係機関が動いてくれなかったと。可能性としてはいくつか。僕としてはその時点で行政が動かなかったというのが腹立たしい。Aさんのご家族がサポートをしてくれなくて死んじゃうよと、虐待通報として市町村に言えば動かざるをえない。警察が治療が必要だからと、通報という形で保健所とかに動いてもらう方法はある。でもこんな話ってわざわざ話さないと知らないと思うので、世の中の市民は知らないと思う。精神保健福祉法。それぞれ行政、保険所も動かざるをえない。私も…っていうのは、どういうふうにしたらいいか関係機関と話し合っておいて、SOSのやり方を決めておくのが大事。クライシスプランという。そうしたらスムーズにいく。

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