共に学び・働く―「障害」というしがらみを編み直す

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zoom RSS 「自立」を強いて共に学び育つ関係を阻害―特別支援教育を問う!市教委への要望書

<<   作成日時 : 2012/05/19 21:32   >>

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 5月13日(日)宮代町の新しい村で、TOKO野外おしゃべり会を開いた。共に学び育つことをめざし活動するTOKOは正式名称を、わらじの会・どの子も地域の学校へ・公立高校へ東部地区懇談会という。毎月1回、生活ホーム・オエヴィスでミニおしゃべり会を開いたり、秋などに勉強会や就学相談会を開いている。しかし、母親が中心になってしまうので、本人やきょうだい、父親なども一緒に参加しやすいように、時にはこうした野外イベントも開いている。 当日は宮代、久喜、さいたま、春日部、越谷などからの参加者があった。
 この野外おしゃべり会で出された話や毎月のミニおしゃべり会の話し合いをまとめて、下記のような市教委への要望書をまとめ、提出した。

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市教育委員長   様
市教育長               様
                         どの子も地域の学校へ!公立高校へ!東部地区懇談会
                                       埼玉県春日部市大場690−3 谷中耳鼻科内
                                      
要 望 書

 障害のある人もない人も共に生きる地域社会の実現に向けてご尽力いただきまして、ありがとうございます。これまでの確認や話し合いおよび国、県レベルの状況を踏まえ、下記のとおり要望いたします。なお、ここに挙げた事例は貴市以外の近隣市町も含んでいることをお断りしておきます。

1. 共に育ち・共に学ぶこと

2003年以降、貴委員会は、「本来は障害のある子もない子も地域の通常の学級で共に育ち・共に学ぶことが大切である。現状ではそこで学ぶための理解や支援が整っているとは言い切れない状況もあるので、親子が望む場合には、特殊学級や盲・聾・養護学校も用意し、そこでの教育を選択できるようにしている。」とくりかえし確認して来られました。しかし、特殊教育から特別支援教育へ制度が再編される中、「本来」の「共に」の中身があいまいになってきた感を強くしています。

 大人には意味が通じない言葉を周りの子が聴き取って伝えたり、教室移動の時に周りの子が声をかけたりしてくれることは、まさに社会の中で人として一緒に生きる大切な体験です。しかし、近年「自立」が強調されるあまりこうした体験を「依存心を助長する」とみなす傾向が強まっています。「お母さん、現実を見てください。このままで自立もろくにしていなくていいんですか?個別指導したらもっと伸びるのに」と言われたりします。また、相手に合わせた話し方ができずストレートな物言いをしてしまう子が他の子にいじめられていると、いじめをやめるよう指導するよりも、「いつもいじめられていると自分を肯定できないまま大人になって二次障害を生じかねないから、早いうちに個別指導を受けた方が」といった対応がされたりします。

 本人は山あり谷ありの中でけっこう楽しく学校に行き、親もこのまま続けさせたいと思っても、教員、学校に責められ、不安をかきたてられ、やっぱり特別な教育の場へ行くしかないのかと追い込まれているのが現実です。これらは障害のある子どもの問題ではなく、社会的障壁です。できなくても、遅れても、分け隔てられることなく、互いに人格と個性を尊重し合いながら共に育ち・共に学ぶ学校・クラスをつくってゆくよう、教育現場への指導を徹底して下さい。

2.付き添いの廃止を2003年以来「障害のある子どもと障害のない子どもが、分け隔てられることなくともに学び育つことができるように、多様な支援方法を検討して障害のある子どもの地域の通常学級での学校生活をサポートする施策を進め」、「地域の通常の学級で共に育ち・共に学ぶ上でのさまざまな壁や親子の不安・ためらいに応え、支えてゆくための『相談(および支援)』活動」を、確認してきました。
 
 しかし、再三とりあげてきた付き添いの強制は、一向にあとを絶ちません。付き添うよう責められることが、どんなに親子を苦しめているか、学校・教育委員会はあまりにも軽く考えています。「おじいさんかおばあさんにでも手伝ってもらえないか」とまで言われた人もいます。さらには「担任のなり手がいない」、「椅子に縛っておきたい」、「担任がストレスで病院に通っている」と脅された例すらあります。就学指導にさからって地域の学校にいるのだから付き添いに協力するのはとうぜんだとみなしているのでしょうか。あまつさえ、付き添いができなければプールや修学旅行に連れて行けないなどと脅すことなど、決してあってはならないことです。

 付き添いの強制は重大な人権侵害であり、障害を理由に付き添いを求めることは差別です。付き添いは原則として許されないことを現場に通知し、徹底して下さい。


3.特別支援学級・特別支援学校から通常学級・地域の学校に戻れるように

特別支援学級や特別支援学校の生徒もみな「本来は地域の通常学級で学ぶべき子ども」のはずです。しかし、通常学級から特別支援学級へ、地域の学校から特別支援学校へ移ってゆく子はおおぜいいますが、その逆の例はきわめて稀なのはなぜでしょうか。

 その原因は特別支援学級や特別支援学校の態勢が不十分なことにあるよりも、通常学級、地域の学校、ひいては教育委員会の姿勢にあるというべきです。1.で明らかにしたように、障害のある子とない子がかんちがいやいじめなどをのりこえて互いに一緒に生きる関係を創って行くプロセスを「自立ではない」とみなす誤った認識が教育現場にある限り、特別な教育の場は膨張し続けます。

 通常学級、地域の学校にはもちろん特別な支援体制はないけれども、親子が希望する場合には、障害のある子がありのままで共に学び育つことを受け止めることを確認して下さい。また、支援籍という限られた制度利用だけでなく、積極的に交流・共同学習を行なうことを含め、本来のクラス、学校へ戻るための門戸を開いて行くことを確認し、特別支援学級や特別支援学校にいる親子や教職員に伝えてください。

4.支援員やボランティア等(以下「支援員等」)の支援について

共に育ち・共に学ぶことを補うための支援員等でなければならないことを確認して下さい。

 障害のある子を支援員等に相手をさせたり、支援員等と別の学習をさせたりすることにより、他の子どもたちと分け隔てている例が見られます。支援員等が遊び相手のようになったたため教室に戻るのが遅れたり、少し声をあげると支援員等がすぐ別室に連れて行ってしまったり、教室の中で授業とは全く別の教材で別の学習をさせている例もあります。甚だしい例では、支援員等がいないから親が付き添うか、さもなければ学習や行事に参加させないと言われることもあります。

 支援員等の活用が新たな社会的障壁を生むことにならないよう、十分注意して下さい。

5.地域の公立高校進学の支援を

 
義務教育の現場では、障害のある生徒が中学校までは通常学級で学んだとしても、その先は特別支援学校高等部だろうという意識が一般的です。特に知的な障害のある生徒の場合など、高校は入試があるし、入ったとしても単位を取って進級し、卒業できるのかという疑問に答えられる教職員はほとんどいません。
社会の中で他の人々とつきあい、迷惑をかけあいながら共に生きて行く上で、高校も一緒に行けることを、貴教委として、障害のある生徒、親、教職員に十分に伝えて下さい。

 障害のある生徒の受検や選抜にあたって障害のあることにより不利益を受けることがないように配慮することが、埼玉県教委の基本的な考え方です。この考え方に基づいて、さまざまな具体的配慮があるのですが、義務教育現場ではほとんどわかっていないのが実情と思います。十分に理解を深めた上で、障害のある生徒の公立高校進学を応援して下さい。

6.共に学ぶ方向での条例改正と県、国への働きかけ

貴市では、「本来は障害のある子もない子も地域の通常の学級で共に育ち・共に学ぶことが大切である。」としているのですから、障害のある子には特別な教育の場が適切という考えに立った現在の就学支援委員会の条例を改めて下さい。
 
 また、就学時健診の告知に際しては、受診義務はないことを併せて告知して下さい。
 県、国に対しても、働きかけを行ってください。


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 なお、いま決まっている話し合いの日程は以下です。

越谷市教育委員会との話し合い:
日時:5月24日(木)10:00〜12:00
会場:越谷市中央市民会館5階 第1会議室

春日部市教育委員会との話し合い
日時:5月29日(火)10:00〜12:00
会場:春日部市教育センター2階

それぞれの市の市民以外の方でも参加できます。ぜひお誘い合わせのうえ、ご参加ください。
参加頂ける場合は、予めメールいただけるとありがたいです。

また他の市町の方で、地元の教育委員会と話し合いを設けたい方は、ご遠慮なく下記に連絡をください。

白倉048-752-7351(Tel&Fax 夜間)  黄色い部屋048-737-1489(Fax048-736-7192)
藤ヶ谷090-6141-4934    中山090-2202-5271   清水048−979-1552

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