共に学び・働く―「障害」というしがらみを編み直す

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zoom RSS 公立高校は希望者全入にしよう―9.14県教育局交渉へどうぞ

<<   作成日時 : 2010/09/13 01:20   >>

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前回(9月8日)のブログで、次のように書いた。
 「だからこそ、いやおうなしに一緒にいること―普通学級、高校、あるいは大学で共に学ぶこと、そして職場で共に働くこと、ご近所で暮らし合うことから始めるしかないのだ。そのことぬきの支援は無用である。」
 なぜならば、「彼の内なる地図がどれほど広く詳細なのか、彼を分けてしまった私たちには測るすべがない。心理テストも学力検査も、すべて役に立たない。」これは、かって養護学校の重度重複クラスに入れられており、後にわらじの会の日常活動で一緒に過ごすことになったメンバーとのつきあいの中での、筆者の実感である。(写真は、8月に行ったどの子も地域の公立高校へ埼玉連絡会の事務局会議。現役高校生の篠田結花さんと県立高校から4年間門前払いを食わされている吉井英樹くん。障害者同士だから通じあえるなんてことはない。一緒の場にいて、語り合いたいと思うから試行錯誤を通して通じ合えるのだ。)

 
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 一緒に動いてみないとわからない!そのことは、わらじの会の二泊三日の合宿に参加し、電車やバスを使い、周りの人の手を借りてライン下りをしたり、一緒に風呂に入ったりしたすべての人々が感じたにちがいない。「わかりあう」とは、一方的に「知る」ことではなく、一緒に食べ、一緒に迷い、一緒に楽しむということなのだ。互いを発見し合うことだ。

 障害児だとか、問題児だとか、特性に合った効果的な教育を期待して分ける…それで、つきあい方がわからなくなる…発見し合う機会がないから自分自身が何者かもわからなくなる。
 いまや準義務化している高校教育。その中での公立高校に問われている役割は、希望者全入だ。
 たしかに義務教育ではない。また、高校に行くことを義務付けるべきではないと思う。しかし、いまの公立高校は、県民の高校へ行きたいという希望が増えていったことに対応して、都道府県が増設してきたものだ。
 その途中で、国が養護学校義務化を強行し、障害のある子は小さいときから別の学校へという振り分けを進めてきた。その結果、障害のある子は養護学校高等部へという一方通行の道路が大きくなり、高校には障害のある生徒がわずかしかいない現状がもたらされてしまった。
 一方では「共生社会」がはなばなしく謳われ、駅や他の公共施設では、誰もが住みよい街づくりが進められたこの20年。埼玉の県立高校では、学区制がはずされたり、統廃合がなされたり、点数化が強まるなど、地域で共に学びたい障害のある生徒を無視した高いハードルが築かれてきた。
 このギャップを補うためには、入試選抜制度を前提としながらも、希望するすべての生徒が地域の公立高校で学べるように、県教育局が全力を挙げて調整に努めることが必要だ。
 無理難題をふっかけているのではない。せめて、東京都や千葉県や神奈川県、そして今春の茨城県がやってきたくらいには、埼玉県もやれないのかなあ、教育局のみなさん!必死に探ってほしい。他都県の担当者も、それなりにみんな必死にやったのだから。

 
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ということで、9月14日(火)14:00〜17:00 埼玉会館4A会議室で、下記の要望書に基づいて、交渉があります。みなさん、どうぞ参加して下さい。(写真は、この要望書を提出しに県庁へ行って、主席に説明しているところ。)


                              2010年8月5日

埼玉県教育委員会教育長様

埼玉県教育委員会教育委員長様

                      どの子も地域の公立高校へ・埼玉連絡会

                                代表・斉藤尚子

                      埼玉障害者市民ネットワーク

                                代表・野島久美子



要望書

 障害のある生徒の高校への受け入れについて、日頃よりご尽力いただきありがとうございます。

 4月30日に今年度第1回目の県交渉が持たれました。これまで毎年毎年担当者が替わり、1987年以来の話し合いで積み重ねられてきたことがきちんと引き継がれていなかった経緯があったため、今年度第1回目の交渉においても、その引き継ぎがなされているかの確認を行いました。それに対し「引き継ぎを受けております。」との回答でしたが、話し合いを進める中で、文書上の引き継ぎに終わり、その意味がきちんと理解されていないことが露わになりました。障害のある生徒の高校入学をめぐる状況は、高校の統廃合や入試制度の改変によりますますきびしくなっているにもかかわらず、そのような引き継ぎ状況で果たして事態を進めていけるのか、不安を抱かざるをえません。引き続き、これまでの経過の把握に努めると共に、高校への受け入れを進めていくために今何が課題かをきちんと認識して取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。

 経済状況の逼迫等により、公立高校への希望者が増加傾向にあり、その希望を受けとめて公的に教育を保障していくことが今ほど必要な時はありません。高校の授業料無償化の政策も進められていますが、現在の選抜制度の下では、障害のある生徒や点数が取れない生徒など公立高校への入学がこれまで以上に困難になり、高校無償化の対象外にされるという、たいへん差別的な扱いを受けています。高校への門戸を広げるための抜本策を出していただきますよう、よろしくお願いいたします。

1、2010年度の入試における、受検者数と不合格者数を示してください(前期、後期、二次、追加募集について)。また、2011年度の募集定員数をどのように策定するかについて示してください。

2、高校無償化は学ぶ権利を保障するためのものであるはずですが、入学できた生徒は無償化されるのに、公立高校で学びたいという強い希望を持ち、もっとも教育を必要とする生徒たちが高校に受け入れられず、無償化から除外されることは、たいへん不平等と言えます。新制高等学校は選抜を、“望ましいことではなく”設備を用意できるようになれば“なくすべきものである”として始まっています。公立高校を希望者全入にしてください。

3、昨年度の要望を受けて、2011年度の入学願書から「学力検査等の際配慮を要する措置」の欄が設けられました。単に受検関係者に周知できるだけでは不十分であり、障害のある生徒が受検し入学していくことに対する高校現場の理解が進められていかなければなりません。「学力検査等の際配慮を要する措置についての願」を受け入れていくための選抜の資料とするなど、選抜制度の改善をしてください。

4、障害のある生徒を受けとめるために埼玉県教育局としては、どのような具体策を考えていますか。今春、2年浪人した障害のある生徒が県立高校全日制に合格した茨城県では、@解答の仕方について従来の記述式問題から選択式に変えた。A定員内不合格を出さないよう従来よりも一歩踏み込んだ通知を出した。B入学すれば加配をするという支援策を出した。という具体策を行ったと聞いています。そのような情報なども参考に、ぜひ具体策を出してください。

5、障害のある生徒の受け入れについて、高校現場の教員の理解が進むよう各高校で研修を実施してください。障害についての専門知識の研修になりがちですが、障害のある人とない人が一緒に生活したり学んだりすることの意義や具体例などを、障害者本人や家族、支援者、あるいは小中学校や高校で受け入れている教員などから聞くといった研修を行うよう指導してください。

6、高校現場に対する理解を進めるために、東京都教委が高校に受けとめるための配慮やその法令上の裏付けを示した「参考資料」を参考に、埼玉バージョンの案を作成してください。また、その案を事前に示し、一緒に検討するようにしてください。

7、7月の行われた中学校向けの入試説明会において、障害のある生徒を高校に受け入れていくことについて、どのように説明されたか、県が前向きの姿勢であることを示されたか報告してください。また、入学願書に「学力検査等の際配慮を要する措置」の欄が設けられたことについて、その経緯や意味を説明されたかどうか報告してください。

8、11月に行われる高校向けの入学説明会において、障害のある生徒を高校に受け入れていくことについて、県が前向きの姿勢であることを示す説明をしてください。

(ア) 平成22年度の入学者選抜実施要項・要領に「障害のある受検生に対する配慮事項及び配慮が必要な場合の手続」について載せたことは、“一歩前進”と前主席も交渉の場で言っています。また、平成23年度の入学願書に「学力検査等の際配慮を要する措置」の欄が設けられました。そこに至るまでの経過と、そのことは県が障害のある生徒を高校へ受け入れていこうという姿勢であること意味していることについて説明してください。

(イ) 障害者権利条約では「あらゆる段階におけるインクルーシブな教育制度」を盛り込み、国連子どもの権利委員会の最終所見でも「障害のある子どものインクルーシブ教育のために、必要な便益を学校に備えるとともに、障害のある子どもが希望する学校を選択し、・・・」といった項目が挙げられるなど、世界的にはインクルーシブ教育の方向へ動いていることや、国会内においても「インクルーシブ教育を推進する議員連盟」ができたり、インクルーシブ教育システム構築への動きがあることなど、国内外の状況について説明してください。

※ 話し合いの始めに、受検生の決意表明を聞いてください。





 
 

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