いきなりクビと言われたら コロナ禍の「英断」に見せかけた不当解雇に抗い職場復帰 坂口さんとお連れ合いのすいごごトーク

 「ある日会社に行ったら『今日辞めてください』と言われたらみなさんどうしますか?たいがいは『お世話になりました』と納得してしまうと思う。でも、それは理由を聞いてからですよね。不本意にクビにされないように、体験を話します。」と坂口さんは語り始めた。12月23日(水)、千間台の就労移行支援「世一緒」でのすいごごトーク。
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当会は「職場参加をすすめる会」だが、「職場参加」はゴールではなくスタートだ。参加してゆく職場はどうなっているのか?そこで働く人々の意識は、会社のありかたは?
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 坂口さんのお連れ合いが退職勧奨を受けたロイヤルリムジン事件について語る。退職勧奨とは「会社から労働者に対して辞めてくれないか」というお願いのこと。ほかに会社から一方的になされる解雇と本人が自ら申し出る退職がある。
お連れ合いは70歳でロイヤルリムジングループ(金子社長)のタクシー運転手。歩合給のため、コロナ禍での売り上げ激減が会社の経営悪化と給料の大幅減につながる。大阪のふれあい交通が破産申請し、80人が職を失った。
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 そんな4月8日、休みで家にいたお連れ合いがTVのニュースで、金子社長が従業員全員を解雇すると発表したのを知った。激減している給料より失業給付をもらって生活の安定を得た上で、再雇用を考えていると語る社長に対して、一部マスコミやSNSで「大英断」との評価が流れた。その夜、会社から電話が来て、10日に説明会をやるから来てくださいというので、坂口さんも同行することに。

その後、友達に電話しまくったら、「整理解雇の4要件を満たしてるのかな?」と言われ、弁護士に相談するよう勧められた。(4要件については末尾を参照)弁護士探しは難航したが、赤旗で取材してくれた。ネットでも「再雇用が前提だったら、失業給付は受給できないはず」との指摘なども。
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 けっきょく4月10日社長は来ず、専務が一方的に話して終わりになり、退職合意書にサインさせられてしまった。しかし、やっと東京合同法律事務所の弁護士・馬奈木厳太郎先生にたどりついた。馬奈木先生から「この件違法解雇ですから!」と電話が来た。

集団でやるか、個人でやるか迷ったが、14日の面談で双方のメリットとデメリットを伺い、共にデメリットは見当たらない事と、先生を信じて個人で闘うことに決めた。
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 15日に仮処分申し立て。主旨は従業員としての地位を定めろ、本訴裁判が決着するまでは給料を払えという内容。東京で全員を解雇しておいて、神戸では会社を買収していた事実も明らかになっていた。
コロナ禍での労働問題として裁判で扱われたのは私たちが最初だったため、マスコミの取材がすごかった。NHK、毎日新聞、共同通信、時事通信、東京新聞、産経新聞など。

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 24日に社長が解雇撤回を表明した。だが会社からは一切返答がなし。坂口さん自身もけがをして会社をやめることになり、メンタル悪化で自殺しようかとまでおいつめられた。
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 2回目の審尋でやっと勝利的和解をかちとれた。復帰してもよい雇用条件となり、事件は解決した。お連れ合いは9月17日に職場復帰した。未払い賃金も発生したが、きっちり払わせた。この判決が新しい前例となった。労働裁判はなぜか裁判所が会社に忖度してしまう。馬奈木先生の腕と集めていた証拠がよかった。

 とはいえ、まだ解決したとは思わない。模倣犯が出続けているから。

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【整理解雇の4要件】
⑴ 人員整理の必要性
本当にある程度の人数を退職させないと会社の経営が危ない状況にあるのか
⑵ 解雇回避努力義務の履行
役員報酬の削減、新規採用の制限、希望退職者の募集、配置転換、出向等によって、整理解雇を回避するための相当の経営努力がなされ、それでも整理解雇に着手することがやむを得ないと判断される必要があるか
⑶ 被解雇者選定の合理性
退職の対象となる人を選ぶ基準が合理的であり、あわせて、具体的な人選も合理的かつ、公平でなければならない。(社長や人事、役員の好みで選んではならない)
④手続の妥当性
退職に当たっての説明などをしっかりして、ちゃんと納得してもらったかどうか
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トークを終え、お連れ合いからは皿回しを、坂口さんからは鋸による演奏をご披露いただいた。
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お疲れ様でした!

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