今夜の橋本宅「パーソナル手話」会

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今夜の橋本宅手話会。盲ろう下肢まひの橋本克己画伯が、30枚ほどのテキストをよどみなく書いてゆく。きちょうめんな画伯は少し視えていた頃は、きちょうめんな字を書いたり絵を描いたりしていたが、いまは紙を見ず顔を上げたまま書くので、字も絵もアブストラクト。内容は画伯の1週間の日常。テキストができると画伯流の手話で1枚1枚表現し、その表現を参加者がなぞり表現する。月刊わらじ印刷を担う荻野主任は聾学校出身で手話を母語とするがマヒがあるのと諧謔を旨とするところからまた独自の手話で表現する。福祉を学ぼうという学生がたまに参加することがあるが、橋本宅手話会の手話に精通しても他の聴覚障害者にも通じないし、手話通訳や盲ろう者のための通訳介助者にもつながらないので、来なくなってしまう。あえていえば「パーソナル手話」の会。が、それでも画伯は常連よりも初対面の人が大好きだ。

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そのそばで画伯の母ミツエさんは、週2日通うデイサービスで明日は花見だが天気が悪ければカラオケになり、その際かねて手話の歌をやってくれと言われているのでと練習している。「うさぎおいしかの山」で、昔橋本宅に来てくれた聴覚障害者から教えてもらった。がかなり忘れてしまい、荻野さんに訊くが「いかにおわす」とか「つつがなしや」とか、彼の辞書にない。隣市で家庭をもつ画伯の妹真由美さんが日曜にスマホの動画を見て教えてくれたが、今夜手話会参加の大坂さんがタブレットの動画で見せてくれたのとあちこち手話表現がちがうので困りつつ、「どうせ誰もわからないんだけどね」とつぶやきながら、しかし何度も練習している。ちなみに、デイサービスのみんなには息子の画伯のことを話してない。しかし手話の歌を前に披露したことがあり、今回も注文されている。

一緒にいる私はといえば、きまってソファに横になり、うつらうつらしていて、終わったら起きて一緒に漬物や菓子をつまみコーヒーを飲むだけ。まどろみの中で、ファシズム体制下のレジスタンスを生きる日常、はたまた王権により鬼、土蜘蛛、鵺と名付けられ征伐の対象とされた民たちの文化とこの現在の風景が錯綜し…

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