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zoom RSS 働く障害者たちはいま―世一緒のピアサポートに連なる人々の現在 <6.12シンポ報告T>

<<   作成日時 : 2016/07/15 10:54   >>

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朝日 今日の記念シンポジウムのテーマ、働く障害者たちはいま−。NPOすすめる会が世一緒という活動拠点を使って、たそがれ社会参加をかんがえて行きたいと思います。夕暮れ、仕事が終わった後の、そういう時間を大事にしていきたい。そんな時こそ社会参加の重要なポイントだと。パネルディスカッションに入る前に、まず世一緒のファシリテーターの日吉さんから問題提起を投げかけてもらいたい。

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日吉 当会では越谷市から受託した就労支援センターの運営と併せて本部事業として世一緒を運営してきた。世一緒は障害のある本人が当番を務め、本人たちペアによる事業所訪問や職場体験、そして地域の事業所の小さな仕事を時には福祉施設にも呼びかけ共同で受託して働くグループワークなどを行ってきた。就労支援センター利用者でこうしたピアサポートを通した当事者としてのエンパワメントの希望がある場合は、世一緒を紹介してきた。昨年センター受託就労までに百数十名の利用者が、世一緒にエントリーしている。ところが、昨年5月末でセンター受託者が社協に代わってからは、センターから新たな紹介はない。ハローワークや生活支援センターなどからはあるのだが。

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 世一緒は通所の場ではなく、一時的に腰を下ろし充電して地域・職場に出てゆく所なので、センターからの流れが止まることにより、昼間については参加者が減った。しかし、人であふれていた頃よりも立ち寄りやすくなった。月一回始めた「土曜世一緒」には、就労中の人が来て、悩みなどを語り合う。
そこで、この7月からは、就労A型が終わる時間から会社帰りの人たちが立ち寄り可能な16:00〜19:00の時間を新たに「たそがれ世一緒」として開くことにした。当面木曜から始めて、週3回まで増やしていきたい。この時間帯は、昼間と異なり、地域で他人の手を借りながら暮らしている重度障害者がご近所さんをサポーターとして、「管理人」を務める。職場で不安を抱え、孤立して追い込まれていたり、誰かに話したいことがある人たちが、気軽に立ち寄れる場をめざす。共に働き、共に暮らす地域を拡げてゆく。(上の写真は、このシンポの翌月7日、「たそがれ世一緒」に立ち寄った顔ぶれ)
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尾谷 春日部市で靴底加工の会社をしている。69歳。たそがれにはまだ20年早い。社員は知的障害者4人、高齢者4人。みな年金があるからなんとかやってゆける。社員たちと地域の障害者でソフトボールをやっている。仕事でもスポーツでも、現役。
 障害者の雇用促進制度は、雇用サポートセンターも含め、働いている障害者に役立たず、特例子会社のための制度かと思うほど。機械設備も障害者専用でないと申請できない。むしろ一般のものづくりの補助金が役立ち、800万の投資に300万出た。
 「たそがれ」につながるかどうかわからないが、一昨年から地域の人たちの参加を得て、「題名のない音楽会」を開いている。年1回で20回を目標にしている。
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科野 就労継続A型を2ヶ所、相談支援事業所を1ヶ所、計3事業所をやっている。A型2ケ所で計44名の利用者がおり、12市町から通っている。東武沿線では草分けに近い。毎日4つか5つの仕事が同時進行している。すすめる会のしらこばと水上公園の花壇作業にも参加している。今年4月から越谷市内の福祉施設が集まって共同受注ネットワークを作り、市から仕事をおろしてもらうための活動をスタートさせた。障害者ができる仕事が広がっていくことを期待している。
 A型は仕事しながら一般就労の訓練をする所だが、給料が最低賃金という点が他の施設とちがう。来ればもらえるのでなく、仕事をすることでもらえる。それが刺激になって目の前が開かれる人もいる。まずは見学してほしい。
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大野 三郷市の施策というのでなく、私の体験として聞いてほしい。就労支援センターでは、長く働き続けるように支援をしている。その中で仕事が終わった後に相談できないかとか、土曜日に時間が取れないかと言われることもある。三郷市の地活では土曜に開所しているところがあり、そこで相談も受けているので、就労支援センターだけでなく地域のいろいろなところでその人を支えてゆくことが重要と考える。
就労支援センターの相談者には、ひきこもりや高齢者などもいる。ひきこもりや高齢者といった専用の窓口でなく、総合的にその人をとらえ、他につなげてゆくことが就労支援センターの役割のひとつでもあり、本人もそこを利用することで区分にとらわれることなくどう生きていきたいか、他の人と相談できればと思う。
就労支援センターはフォーマルな場であり、インフォーマルなものに手を付けづらいが、双方を使い分けることにより、人として育ってゆくことが大きな力になると思う。
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若林 今日はえんの相談者であり、世一緒で活動している石丸さんと話す。えんの業務の第一は基本相談で、本人や家族からお話に来てもらったり訪問したりして、地域で暮らすお手伝いをする。第2は計画相談で、福祉サービスを利用したい人に対して聞き取りをしながら、書類を作成し市に提出する。あと、ピアカウンセリングは当事者による相談。年数回交流会を開き、自分以外の人と交わることを求めている人が知り合ったり、外に出にくい人のきっかけづくりをしている。今まで施設を利用していたがやめてしまい、ひきこもってしまった人が、他の人と出会うことで時間が動き出す人もいる。その一人が石丸さん。昨年出会った。精神の手帳を持っている。
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石丸 えんは何か仕事ができる場所かと思って入ったらちょっとちがった。若林さんと出会い、世一緒の長谷川さんと会って、2年半のブランクを経てしらこばと水上公園の作業に参加した。発病して12年。パニック障害で、上からガツンと言われてしまうとパニックになり、救急車で運ばれたりして、迷惑をかけてはいけないと自主退職し、転々とした。

若林 働くことを継続する中で病状が重くなってしまったので、働きたいが病状が進まないよう何ができるか考えようと、つきあいが始まった。春日部市就労支援センターにも相談に行き、A型事業所の話も出た。まだ早いのではと思ったが、自転車で通うことができ、好きな作業だということで、始めた。でも3日目で朝起きれなかったことがネックに。ふりかえりをして、世一緒を紹介したが、距離が遠いのでなかなか行くことができず、やっと行き始めた。その時「職場参加を語る会」があり、自分の話をしたり、他の人の話を聞いたりした。その中でまた動きがあり、近所のリサイクルショップの店主が、病気の話を聞いて雇ってくれることになったという。それからは生き生きとして、働きに行く前にえんに顔を見せに寄ってくれるようになった。でもうまくいかなくて辞めることになった。

石丸 最初は週に5時間ぐらい。それからだんだん残業が増えたが残業代がもらえず、そのぶんが現物支給。時給がもらえないのはおかしいんじゃないかと。長続きする・しない以前の問題で辞めさせてもらった。人を馬鹿にしているんじゃないかと思ってしまった。労働基準法に違反してるんじゃないかと。それが2回くらいあった。2ケ月くらい働かせてもらったが、そういうのが続くと疲れてしまうし、おかしいと思って辞めた。
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若林 事情が事情なのでやむをえないかなと思った。こちらも就労先に話を聞きに行けばよかった。またこもってしまうかと思ったが、この間あちこち行っていろいろな人と話したことが力になっていると思う。本人の力が出せるような関係、先に手を出すのではないやり方をして行ければいいと思う。石丸さんのように、いったん所属を離れてしまうと、外に出てゆけなくなり、家に引きこもると家族との関係も難しくなる。その人に合った働き方ができればいいという意味では、就労継続など働くことにつながる事業所もでき、日中の過ごし方、選択の幅が広がっている。でも、同時に、地域で共にあるために、商業施設などにもっと障害のある人の姿が見られればいいと思う。関係者同士が力をつけて、それぞれに地元の行事に参加していくことが、一緒に暮らすことにつながってゆく。
 えんでは、越谷の生活支援センター・苞と共同で、地域福祉講座と名付けて、障害を持っている人の今の暮らしを聞いたりしている。春日部市の自立支援協議会の暮らし防災部会では、障害を持つ人、持たない人が一緒に街歩きをすることで、お互いの違いに気づき、万が一の時を乗り越えてゆく近所づきあいをめざしている。道路のでこぼこや建物のつくりは車いすの人には難しいところもあるが、地域の人の手助けがあれば越えられる。個々の相談だけではできない、地域の人たちと考える活動も大事にしたい。
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幡本 幼稚園ぐらいから自分が周りと違うと感じるようになり自分の中に入り込んでしまい、小中学校の時は周りの状況を理解できず周りを怒らせたりしました。成績で周りの子と競うのも嫌で、家で暴れたりした。学校を卒業してわらじの会で介助で働くようになり、そこでも周りの状況を分からず怒らせたりしたが、それでもわらじの会は楽しかった。書籍会社でも働いたことがある。現在はマウスコンピューターというところで、段ボールを作ったり、緩衝材を作ったり、ちぎったりする。時折嫌なことを出してパニックになったりするが、そんなに嫌な思いをすることがなくありがたいと思う。職場の人には感謝している。
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