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zoom RSS リワークは新自由主義の手法―かっての職場が備えたリハビリ機能切り捨て (半澤ひろし氏)

<<   作成日時 : 2015/10/14 23:16   >>

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月刊わらじ10月号の特集は「ねむり」。力作ぞろいの中から、精神科医の半澤ひろしさんの労働衛生学的視点からの文章を抜粋して紹介する。ポイントは赤字にした。

 特に、近年はやりの「リワーク」に対する批判―「頃合いを見てゆっくり負荷をかけ不安定な気分変動の幅をある程度許容して復職を支援するかつての職場に備わっていたリハビリ機能」を「削ぎ落」(職場が被るリハビリの負荷を軽減する方向で)すものだという鋭い指摘がなされている。

 なお写真は、世一緒の当番スタッフのNくん。

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眠りーもって生まれた身体は一人ひとり違う    半澤ひろし(精神科医)

(前略)
この文のように夜寝た上に昼寝をしないともたない2相性の人も少なくない。それがスペインでは多数派なのか社会生活に組み込まれてシエスタと言う文化がある。若いときはよく居眠りをする。5時ころになると眠くなる人もいる。夕食後には横になれば寝入ってしまう人も多い。人となりがあるように身体も一人ひとり違い、眠りのパターンにもバリエーションがある。

今日の都市生活では、11時、12時、深夜と、とうに寝そびれた時刻に床に就き、当然にも寝つけず、入眠剤が必要という人もいる。早朝、明るむころには目が覚め、起き出すと寝ている人を起こしてしまうのでがまんして、再入眠するが、明け方近くの二度寝は目が覚めても起きられないで困るから途中で目が覚めないように、と薬を求める人もいる。
 
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病 気として薬で対処する不眠はさらに多様となる。

夜寝て、昼起きている生活リズムは身体特性というより、生産現場の要請である。 昨今精神科では、この生活リズムに身体を合わせるリハビリが、リワークとして職場から切り離された場をしつらえ、職場が被るリハビリの負荷を軽減する方向で展開されている。

近年、新自由主義は経済ばかりでなく、ゆとりを失った職場にも侵入して、近代産業社会が要請する画一的に規格化された等質な身体を備えた人間モデルがにわかに復権し、頃合いを見てゆっくり負荷をかけ不安定な気分変動の幅をある程度許容して復職を支援するかつての職場に備わっていたリハビリ機能のそぎ落としを促進している。

これは病気に伴う身体のリズムの変化を制裁・矯正・同化することを目指して、分け隔てることにより職場における病気の問題をコントロールしようとする暴力である。
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障害者権利条約に沿って病気の特性に配慮して復帰の条件を整えるのではなく逆に、産業社会の秩序に合わせることが当然のように強要される。寝台に合わせて身体を叩き延ばしたり切り縮めたりした盗賊のプロクルステスの寝台を地でいく所業がまかり通り、顕揚されている。

近年、産業社会の秩序にそぐわない病気や身体の特性を排除する厳しい労働現場が拡がるにつれ、この多面的な生活場面を分け隔てることにより管理する手法が浸透すると共に内面化して、個人に社会生活における過剰な同調性を引き出し、強いる傾向がある。解離性障害の増加がこれである。

戦後の中産層を維持した再分配機構を破壊し非正規雇傭層を創出した苛烈な新自由主義政策の下でのヒステリー(軽症うつ病)のパンデミックな発現がこれに並行している。




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バリアフリーを拡張し、個別的な身体特性に沿って職場環境の柔軟な調整を追求する工夫がなされてよい。

高度経済成長を経た戦後日本に、農耕社会における地縁・血縁から切り離された都市生活が普遍化して久しい。さらに今日、サービス業の拡大に伴い、眠らない職場も多くなった。シフト勤務のガイドラインの遵守を前提にした上で、睡眠・覚醒リズムのパターンは個人差を無視できない。

軽症うつ病(不安障害)では業務時間、業務内容のいずれにも及ぶ軽減が必要な負荷耐性の低下も起こり、長期の罹病期間と病状の不安定さも特徴であり、それを受け容れる職場環境を整える配慮が求められる。

これらの職場での工夫や配慮を絵に描いた餅や解離性の白昼夢に成り終わらせず現実に迫る指針としなければならない。
 

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