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zoom RSS 「就労準備性」幻想・早期発見幻想をこえた働き方・暮らし方を―総合県交渉2015二日目

<<   作成日時 : 2015/09/09 11:06   >>

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さて、総合県交渉二日目。31日(日)午後、さいたま共済会館で。
 ここでは筆者は、「はたらく」についてのプレゼンを担当した。

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 初日に世一緒のSさんが、ハローワークで病気の話をしたら「まず訓練してから一般就労するために就労A型へ」と勧められたように、障害者雇用・就労支援の業界では、健康管理、生活管理、人的スキル、労働習慣、職業適性と順に底辺から積み上げて行って初めて雇用、就労へという「常識」がまかり通っている。上図は国リハのテキストから。

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 「一般雇用というのはこれだけハードルが高いんだよ、だから途方もない努力が必要だし、努力しても無理な者は早いうちからおのれの分際をわきまえて福祉の場を選ばなきゃいけないよ」というに等しい「就労準備性ピラミッド」。これは二重の意味でまちがっている。
 ひとつは、上の図のコメントにあるように、地域の職場の実態は、さまざまな働き方の可能性をはらんでいるということを無視している。もともと障害者雇用の主要な職場は、地域の中小零細企業だった。そこでは雇用率とか関係なく、地域のつきあいを土台に、障害者、高齢者、パート主婦等、さまざまな人々が多様な形で働いていた。無論、安い労働力としてだし、厳しい経済環境の下で経営を維持できなくなり、切られた障害者も多いとはいえ。

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 二つ目は、「就労準備性ピラミッド」というのは、雇用率未達成企業名が情報公開され、ブラックなイメージを与えては困るので「社会貢献」、「ダイバーシティ」など企業イメージアップの為に障害者雇用推進に転じた大・中企業、そして特別支援学校高等部の肥大化で次から次へ送り出されてくる新卒生たちのシルバーシート獲得競争の場になっている特例子会社などの都合に合わせた選別基準といってよいということ。

 さらに問題なのは、、上図に示したように、障害者総合支援法の障害福祉サービス体系も、まさにこの「就労準備性ピラミッド」に合わせて設計されていること。

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 ではどうしたらよいのか。プレゼンの最後に、上図のような具体的提案を示した。地域の小さな職場で、さまざまな非正規労働者として働くことを公的に支援する、これは高齢者等他の就労困難者とのコンビネーションも重要だ。そして、就労系や介護系の福祉施設サービスもせっかく日割りにしたのだから、地域での短時間、超短時間就労と組み合わせることも含めたさまざまな利用の仕方を公的に支援すること。制度の建前上は今でもできるのだが、実際は事業所運営上難しいことを踏まえて。世一緒でやっているようなことを、自治体として取り組んでほしい。

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 初日に就労A型の体験を語ったSさんは、今日も自分の体験を述べた。ただ、この日は産業労働部の就業支援課が回答し、管轄が違うので回答を差し控えると。筆者の就労準備性ピラミッドの問題提起については、法定雇用率は重要だと述べた上で、ただ県としては雇用率の対象に入らない50人未満の企業の開拓も雇用サポートセンターで行っており、二本だてで進めていると回答した。
 しかしながら、県内の9割強の企業が50人未満であり、そこでの就労支援には市町村レベルの街づくりの視点を含めた施策が問われており、併せて福祉施策の見直しが必要だ。雇用率を武器とした大・中企業対策とは別の枠組みが求められているのだ。

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 「はたらく」のプレゼンの中には、県職員の障害者特別採用の受験資格に「自力通勤・自力職務遂行」がまだ残っていることに対する批判もあったのだが、人事課が次のコマになっていたので残念。

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 ただ、この「はたらく」のプレゼンの時にも、医療整備課や建築安全課がいたし、その後の時間帯には公園スタジアム課とか道路環境課とか住宅課といった街づくりのハード、ソフト両面にわたる各課とのやりとりがあった。
 本県独自の市町村障害者就労支援センターが生れるきっかけとなった旧労働省の「地域障害者雇用推進総合モデル事業」への県および西部地区8市の関りがそうであったように、東京一極集中の都市モデルにならったコンパクトシティ構想などとは異なるさまざまな人々が一緒に暮す地域の実像に即した街づくりが問われているのだ。
 個々の担当課の回答自体は相変わらず縦割りの紋切り型だったが、こういう構図で出会うことから何かが心に刻まれればと思う。

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 ほかには、「小さいころから分けられてしまうきっかけの一つに乳幼児健診があります。1歳半健診や3歳児検診などでは、事後相談を行っていますが、その件数と障害があるため療育など特別な場を勧めた数を教えてください。」という要望に対する県の回答をめぐる質疑応答が注目される。

 「特別な場を勧めた数」については、市町村の管轄なのでわからないと回答。ただ、これらの事後相談を行った数が予想外に多いことには、県の担当者も「私もそう思いました」。そして、3歳児健診の事後相談数が1歳半健診より増えているのは、事後相談が「異常の早期発見」という方向に偏っているからではないかという指摘が会場から出された。事後相談については内容について集計報告がなかったため宿題に。
 今年度から施行された子ども子育て支援法の内実を問うものだ。

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