共に学び・働く―「障害」というしがらみを編み直す

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zoom RSS 最終報―シンポ第2部 パネル「障害者の職場参加(多様な就労)と自治体―いま地域では」

<<   作成日時 : 2014/05/17 15:43   >>

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今シンポのタイトルは「共に働きあう街に向け自治体と一緒にできることは」といった意味。重い障害者も地域の職場に参加し他の人々と働きながら出会うための、さまざまなかたちを自治体と共に創って来た方々が語ります
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吉田 弘一(コーディネーター・NPO法人共に生きる街づくりセンターかがし座事務局長) 
今日は、あちこちの多様な就労の形を知ることで、互いに考えあえたらいいと思います。
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伊藤 勲(パネリスト・NPO法人やまぼうし理事長)
私たちは地域で共に生き働くという事と自然との共生をテーマにしてきました。1980年代に日野療護園の中で重度脳性マヒの全介助の障害者が働きたいという事で、地域に落川屋を立ち上げボランティアで関わった。90年代にまちづくりを本格的に始め、NPOを立ち上げ富良野全国NPOを立ち上げた。
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そして共同連に入り、社会的に排除されている人たちとともに働く、暮す場所をつくる社会的事業所を、地方の農福連携で作って行こうという段階。

日野市とは距離があったが、障害者計画の策定委員となり、やまぼうしのやってきたことが計画の中に位置づけられている。
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「街も会社も障害者も元気」が合言葉で、商工会、ハローワーク、特別支援学校などの共催で 福祉就労の場から就労にチャレンジする仕掛けをどう作るかに力を入れてやってきている。イオンモールの隣に新しい就労チャレンジの場を開設する準備に入っている。

吉田 考えていること、やっていることは変わらないが、その都度できっかけがあり、事業が動いているんだと思いました。次はワーカーズコープ、街づくりということでは似ているかと思います。
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玉木 信博(ワーカーズコープ北関東事業本部長)
ワーカーズコープは働く人がみんなでお金を出し合い経営にも参加し、労働と出資と経営を一人一人の労働者が一体的に担っていこうという団体。どんなものでも地域で必要な仕事であればやって行こうと、30年ぐらい前に立ち上がった。出資労働経営を一体的に行い地域に必要な仕事を自分たちで作っていくこと(=仕事起こし)を大事にしている。この三位一体型を自分たちは協同労働と言っている。
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ここ10年ぐらいは自治体からの仕事が増えている。とりわけ社会的排除にあっている人たち、生活に困窮している人たち、主に生活保護を受けている人を含むが貧困で苦しんでいる人たちへの支援を行政から委託を受けてやってきている。
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生活保護だけではなくもっと広くカテゴライズできないような人を受け入れることで自分たちを変え、新たな仕事を広げるきっかけになっている。
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ワーカーズコープはこういう仕事をしているから温かいというイメージを持っている人も多いが普通の市民が働いているため事業所の中では様々なことがあり、全然受け入れられなかったり受け入れても中で話し合いが行われなかったり日々ごたごたしている。それを繰り返す中で自分たちも変わり、地域との関係も、地域も変わって行くと思っています。

吉田  
やまぼうしは長い歴史の中で、いろんなやり方を積み重ねてきた。ワーカーズコープはシステムを作り上げることで、これまで互いに出会ったことのない人々が共に働く状況を生み出す。そういう働き方を通して楽しい、元気な街になっていくといいと思います。
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大野 聡(NPO法人ふくしネットにいざ職員)
 私たちの地域活動支援センターふらっとでは就労の場として鈴木農園に2時間ぐらい、車いすを利用している人や知的の人が一緒に農作業をして、そこで収穫した卵や野菜を新座団地のよろづやで販売することを昔からやっています。その鈴木農園の主人が、畑の敷地内に直売所を作り地域の方や障害者と一緒に販売したいという夢をもっていて、今年の1月からプロジェクトが発足し、いろんな人が関わっています。
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黒須 さち子(NPO法人ふくしネットにいざ)
 32、3年前に地域の問題を持ち寄って、みんなでお金を出し合ってよろづやが開店した。自然食品を販売しながら、ラジオの放送をしたり、子供の教育、原発の問題、障害の子どもの問題などみんなでがやがや話し合っていました。その後木村が養護学校をやめて地域でというので、ふくしネット213を立ち上げ、その後ふくしネットにいざということでNPO法人を立ち上げ今の形になりました。法人だけでは活動が広がらないという事で、ちょうどその頃新座市が地域福祉計画を策定するということで地域に活動を広げていきました。
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吉田
ラジオの放送や原発というのが出てきたが、障害福祉に関係が無いこと。そういうのが出てくるとやはり街づくりなんだなと聞いていました。この辺で会場から聞いてみたいことがあればどうぞ。
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会場1 富樫と言います。ふらっとの方、野菜、マルチはがしの作業とか鶏舎の作業ですが、うちも野菜を
育てているが、結構おいしいですね。

吉田 農作業は敷居が低いということですね。他の方は。
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会場2 文教大教員の八藤後です。玉木さんへの質問です。かって夢に描いた計画経済のような気がしまし
た。職場にはいろいろあるということでしたが、収益の分配のしかたについて教えて頂きたい。

玉木 基本的には事業をして組合員はひとり1票を持っていて、議決権を持っている。職場では所長がいたり、固定給だったり、非常勤だったり、役職に応じて給料を払っている。いろんな事業をしているが、全体の3分の1ぐらいは赤字の事業所がある。考え方が難しいが、赤字であれば給与は自分たちで出さないとか減らす選択があってもよく、そういう取り組みをしている事業所もあるが、大体は最賃を守っている。いろいろあるというのはうちは話し合いを大事にしようということでやっているが、その話し合いがうまく回っていないという事です。

吉田 その辺はワーカーズコープだけでなく全体に言えるので後の方で全体で話せれば。
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大野 弘幸(三郷市障害者就労支援センター就労支援
員)  
越谷市の場合はNPOが障害者就労支援センターを受託していますが、三郷市は市直営で運営しています。障害福祉課と直結しているといいことも悪いこともあり、チャレンジ雇用の制度を生かして、千葉県みたいなことを三郷市も目指し、結果ダメだったという話をします。

最初全庁にこういった仕事があったら下さいと説明したが、仕事の依頼はゼロ件。障害者ができるのか、間違えたらどうするのか、個人情報はなど、そういったときはどうしようと市役所側は不安に思った。
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でも一回やってもらうと、双方の気持ちが変化する。役所はこわい、緊張するとか、お役所対応されてイラッとしていた人が仲良くなっていたり、誤解が解けていく。児童館で勤めていた人や学校事務にいた人が小学校の時にいた人で、再会して、当初は絶対報告にはいかないと言っていた人がその職場なら行けるとか、ちょっとしたつながりができてきます。

今回優先調達法に乗せ、予算を組んでもらいました。一方では、就労というところまでどうやってマネジメントしていくか、各課と調整していくかというところで、就労支援センターの本業があり、なかなか先に進んでいません。今後どうなるか。予算配分の問題もあるので。

 
吉田  
「役務から雇用へ」も段差があると思う。優先調達法がスタートしたことや、役所で雇っていってほしいということで、われわれもグループワークをやっているわけです。ただ、実際の雇用となるとまた壁が高い。そういう中で、働き方と働かせ方みたないもの、自分たちで働き合うルールをどう組み立てているか、各自からお聞きしたい。

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玉木 
いろんな困難を抱えている人と一緒に働いていると、各自の仕事のスピードなど違う。能力差によって賃金を変えるという事は実際には起きる。そういうことが起きた時に、自分たちの労働のあり方を見つめたり、その人がいることで事業所にどういう影響があり、どう変化したのか、立ち止まって考える機会になる。
平等という事を大上段に構えているより、そういうことをみんなで考えることがいいと思う。
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伊藤
やまぼうしの場合、最初に最重度の府中センターから地域に移ってきた人が仕事をしたいという事で何ができるかということで始まった。職安に行っても仕事もないし、介助が必要な人の職業訓練も相手にされない。味噌を取り寄せて袋詰めして行商することが始まり。
だから工賃よりも自分たちでできる仕事をしたい、施設の中で専門家のリハビリ訓練を受けている生活よりも自分たちの人生を自分たちで作っていきたい。
その後自分たちで出資してお店を持った。半年でつぶれると言われていたが、40年続き、今は16事業所で年間で1000万ぐらいの事業所になった。カフェも最初は弁当少しから始まって今は毎日250の弁当を作って完売している。年間3500万ぐらいになって、平均工賃が3万円。それを何とか最賃ベースにもっていきたい。全体で工賃を標準化することはやっていない。その人がこう働きたいという事で年金なども考慮し、出来る仕事を探していく。気持の準備が整ったらまたハローワークに行くなど。一人一人さまざま。
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大野
ふくしネットの理念は、障害があってもなくても地域でという事に取り組んでいる。車いすだろうが知的だろうが、その人の持っている良さは何かある。

黒須
アルバイトに行っている人もいるし、よろづやの店番では時給400円だったり、行き場のない人もいるという状況です。
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大野 
今回優先調達法で参加した人は引きこもっている人でバリバリ仕事はできたが、そういう人は逆に自分が仕事ができるんだとか、自信になって、工賃だけでない、そういう競争だけでない社会も作っていかなくてはいけない。簡単な仕事だから納期がずれるのは絶対いけないということはない。一回決めたら変えられない働き方ではなく、ゆるい方向にも変えていける働き方は今後も考えていきたいと思います。

吉田
では会場から指定発言で、原さんにお願いします。
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原 和久(元都立聾学校進路担当教員) 
昔、ろう学校にいた時職業教育がメインでした。私は印刷科で当時は活版写植オフセット印刷が主流。そこを卒業すると一般社員と一緒。女性は和文タイプで就職していきました。
ある女性が、私は一般の会社で事務をやりたいと言ったのですが、事務は電話があったりして絶対無理だと押しとどめました。それから数年後の76年に雇用促進法が義務化になり、一般事務でも就職が可能になったのです。すごいカルチャーショックを受けました。

その後、知的障害の養護学校に異動しました。一般就労という概念が崩れました。都立の養護学校の中でも一般就労が高い学校で、就職先もいろんなところで今でいう外食産業で、洗い場だったらお昼の洗い物がいっぱい出る時間だけとか、サイゼリアのおしんこの盛り付けだけとか。こういう働き方があるんだと。これが二度目のカルチャーショック。それが今につながっています。

吉田 
最後に、県と市の方々からコメントをいただきたい.と思います。
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鎌田 茂樹(埼玉県産業労働部就業支援課障害者支援担当主幹)
先ほど来からのお話を、感銘を受けて伺いました。40年近い流れの中で今があることがわかりました。
現在は、県内でも56の就労支援を行っているところがあります。民間の雇用の場を拡大する中で、企業で働ける人、企業は無理だが福祉の場で働く人、難しい人。アセスメントを踏まえその方が自己実現する形を作り上げサポートしていくことが重要なのかなと思います。民間と実質的な協働で進めていくとより良い福祉、まちづくりを進めていけるのかなと思っています。わたしたちはあくまでも一般就労ですが。

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高山 文子(埼玉県福祉部障害者支援課就労支援担当主幹)  
就労継続B型事業所の工賃向上が主な業務です。県では2万円を目指して計画を進めています。やまぼうしさんの3万円、最賃クリアを目指しているというのを聞かせて頂き、現場の方の積み上げてきたものが大事で、行政が旗を振ったからといってどうなるものではないと思いました。

それから優先調達法ですが、主なものは県庁内で買ったものを報告してもらっているのと市町村への指導です。そういうことをしているので、三郷市で庁内の仕事の取りまとめをやっているとお聞きしましたが、なかなか県庁全体の仕事を取りまとめてというのは日々の業務では出来ないので、各課に買ってくださいという普及活動をしている状態です。
たまたまある部署から、「見積もりをお願いしたがなかなか出してこない、こんなのでは仕事を頼めない」と苦情を言われたことがありました。一人一人の職員レベルでは一般の事業者に依頼するのと同様に思っているようです。三郷市さんの話を参考に日々の業務を進めていきたいと思いました。
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藤城 浩幸(越谷市障害福祉課課長)
昨年もこの総会、シンポジウム、冬のシンポジウムにも参加しましたが、越谷市として地域と密着して事業を行っています。地域適応支援事業のことですが、実際に障害者を受け入れる中で職員が驚いて、「こういうこともできるんだ」、「この仕事を任せても大丈夫だ」という反応を聞きます。が、同時に、「今日は来ない」といった逆の立場から見る職員もいます。雇用する側の立場から見ると雇用しづらさがあるのも感じています。それに対して批判するつもりはありませんが、お互いによく知るということが多様な就労に結び付く第一歩と感じています。

あと、補足になりますが、就労支援事業の「外部評価がC評価」ということについて、一言説明しておきます。就労支援事業は、ハローワークを利用するすぐに就労に結び付く人を除外した事業という事もありますので、一般の就労に結び付かない事業ということで、C評価でダメだということではありません。今後も発展させていかなければいけない事業という応援の意味も含めてのC評価なんだという話をさせてもらいたいと思います。今後も障害者の就労支援を頑張っていきたいと思っています。
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吉田
ありがとうございました。今日のテーマは、共に働く地域、自治体でした。各地で取り組んでいる実態はかなり伝えあえたたかと思います。次のステージに行ける感じがちょっとしています。


















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