共に学び・働く―「障害」というしがらみを編み直す

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zoom RSS 地域を旅する わらじ大バザー 10月9日 せんげん台第4公園で会いましょう

<<   作成日時 : 2011/10/04 00:08   >>

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今度の日曜、10月9日は、わらじの会三大行事のひとつである大バザーの日。わらじの会は、1978年発足以来、「来た時が会員」という組織原則をいまでも保っている。たしかに、いわば「わらじの会関連組織」として、社会福祉法人つぐみ共生会をはじめ、個人事業所であるリサイクル・自然食の店ぶあく、協同組合的介助組織であるケアシステムわら細工、無認可作業所であるデイケア・パタパタなどがあることはあるが、その利用者や職員も、こうした日常活動には全くかかわっていないあなたのような人も含めて、「来た時が会員」なのである。
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           バザー会場に出現する「わらじの会」―人から人へ編まれてゆくサグラダ・ファミリア        
 
 そして、「来た時」とは何に来た時なのかといえば、たくさんの人が参加する機会としては、この大バザー、夏合宿、クリスマスという三大行事に来た時が、いちばん出会いが多く、濃いということはいえるだろう。この三大行事は、日常活動の組織はもちろん、ふだん活動に関わることのないさまざまな人々が参加する機会なのだから。

 すなわち、わらじの会とは、三大行事や月刊わらじ編集発行作業、そして市民福祉講座や橋本宅手話会や、そのほか個々人が思い思いに企画し、つどう旅や集会や飲み会など、制度に支えられることのない、障害のある人ない人の地域での暮らし合いの総称であるともいえる。形のはっきりしない、エクトプラズムのような何かが、そこにある。時にはいろいろな先駆的な取り組みや広域的な連携活動も、そこに含まれる。そして、リフトカー・わらじ号や黄色い部屋の印刷機やコピー機は、そのために維持されている。

 ということで、わらじ大バザーである。このバザーは、三大行事の中でも最大の規模になる。バザーだから、文字通り出入り自由。あちこちで新しいめぐりあいや何十年振りかの再会のドラマがくりひろげられる。そして、すれちがいがある。思いがけない発見がある。ささやかな喜びがある。
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                         子供時代の自分そして亡き母との再会
                           バザーはタイムカプセル


 何かを求めてきて、みつからず、涙さしぐみ帰るのも悪くはないが、できれば本部とか、売り子の誰彼に一声かけてみてほしい。そのほうがきっと楽しめる。その何かが会場にあるとは限らないが、なにしろさまざまに異なる子どもが共に学び育つことや、障害や病気をも友として生き・働くことを試みている雑多な人々のつどう広場なのだ。
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                       八重山の風が吹く バザーたけなわだ

 国家や民族をこえ、被災や被害、時には加害や差別・被差別をも共有して、一緒に考えようという姿勢だけはここにある。だから、買い物だけでなく、人にも出会ってみてはどうか。バザーの楽しみは奥が深いはず。

発行されたばかりの月刊わらじバザー号外のために書いた巻頭文を紹介する。


 かなしめば鵙金色の日を負い来    加藤楸邨 

 バザーの季節、今年も当地に縁の深い楸邨の句で、お便りを。

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                        自己責任の呪縛を鋭く切り裂くもず

 秋彼岸の夕方、きちきちきちという声のほうに目をやると、電柱に尾羽を振りながら啼く鳥のくっきりしたシルエットが空に刻まれていました。だんだん緑が失われて行くわたしたちの街ですが、悲しいとき、うれしい時、悩み多き時、鳥や虫たちの姿がふっと現れて、心を休ませてくれるのは、ほんとうに不思議としか言いようがありません。

 そんなこのごろ、みなさまいかがお過ごしでしょうか。今年もわらじ大バザーが間近かに迫ってきました。

 地域のみなさまには、想い出の品々や貴重な頂き物、手作りの品など、たくさんの品をご提供いただきまして、心から感謝しております。また、チラシ配りや仕分けや値付けなどご協力くださったみなさまにも、深く御礼申し上げます。
 長年バザーを続けておりますと、たくさんの方々が、チラシを入れる前から、というよりも一年かけて、提供品を取り置いて下さっています。中にはバザーと一緒に年を重ねて、熟年期に入った方もかなりおられ、武里団地などでは受付場所まで運べないので取りに来てほしいという三〜五階にお住まいの方々が多くおられました。

 また、できるだけ多くの地区で、障害のある本人宅を受付所としてチラシを配布していますので、数十年前に縁があった方との懐かしい再会もしばしばでした。また、近頃はマイカーでドアツードアの生活が一般化したため、ご近所に住んでいる知り合い同士でも、挨拶を交わす機会もなくなりつつありますが、地域を歩いてチラシ配りをしている間に、多くのご近所とひさかたぶりに出会ったりものでした。

 逆に言えば、知らず知らずの間に、私たちは、顔と顔が見える関係をかなり失いつつあったのだなと感じたのでした。


柿食ふや命あまさず生きよの語    石田波郷


 この句は結核を病んだ石田波郷が、敗戦の玉音放送を、疎開先の加須市の農家の庭先で聴いたときの句。波郷は東京から埼玉に引っ越した後、療養俳句といわれる独自の境地をひらきました。

 その波郷死後十年、私たちわらじの会の出発点も、やはり故郷を喪い埼玉のマンモス団地とその周辺に引っ越してきた新住民・家族と、農家の奥の部屋で、子ども時代から大人になるまでずっとこもりきりで生きてきた人々・家族との出会いにありました。「共に街に出よう」の合言葉、それはまさに「命あまさず生きよ」でした。
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                     70年代末―農家の奥には孤立と文化と静かな熱が

 そして、「共に街に出る費用もみんなで稼ごう」と始められたのがこのわらじ大バザーでした。

 そこには「顔と顔」、「からだとからだ」、「声と声」のほかに、なにもつなぐものは存在しませんでした。

 毎月の会報を印刷・製本するための設備や会議の場所を提供してくれたり、バザーの会場設営に人手を出してくれたのは、当時の越谷市職員組合の若い人たちでした。その縁もあって、当時のにぎわいの中心だったイトーヨーカドー越谷店に近い旧越ヶ谷公民館で、八〇年代を中心に十一年間にわたり会場として、大バザーを開催しました。
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                       幻の旧越ヶ谷公民館 福祉制度などない時代

ストーブ抱いて眼の大きな子街空をとぶ 金子兜太


 埼玉県生まれでいまも埼玉に縁の深い金子兜太の句。
共に街に出る中で、一九九〇年、ついに農家の障害者が分家する形で、私たちの念願の生活ホームができ、障害者たちの自立生活が始まり、それに合わせてケアシステムや店も作られて行きます。東京、大阪、札幌で、同様に自立生活をきりひらいてきた団体と交流し、兜太の句の言葉通り、街空を飛び、全国的な波となって拡がってゆきました。

 この一九九〇年代のほとんどの大バザーは、旧越ヶ谷公民館が解体される時にあたっていたこともあり、会場を、当時の活動拠点群のすぐ近くの武里団地中央商店街広場かせんげん台第4公園で開催しました。広場や公園をバザー会場にしたので、前日に搬入した品物の管理のために前夜泊まり込み体制をとるようになり、近くの人が差し入れや激励に来るなど、新たな交流も生まれました。
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                     武里団地中央広場 自立生活勃興期のバザー

 しかし、ストーブを抱いた眼の大きな子は、白昼夢だったのでしょうか。

 自立生活の取組が、やがてそれを支える制度実施につながったのはいいことですが、半面では制度を利用する人・サービスを提供する人として立場が固定化されてしまい、地域の他の人々は無関係な第三者として扱われてしまいます。わらじ大バザーも、もっぱら活動拠点の日常活動として準備され、大規模化し、日常活動に関わっていない人々の出る幕はなくなりつつありました。
 

草原を限りなく吹く風自由なり  金子兜太


 このため、二十一世紀に入ってから、日常活動の拠点からもっと外の地域へ打って出ようとさまざまな取り組みを行ってきました。限りなく吹く風になろうと。

 だから、バザーの会場についても毎年移してゆくように心がけました。準備段階の品物集めや値付け、仕分けについても、できるだけ障害のある本人の住む地区段階で取り組み、一人一人の足元を拓いてゆこうと考えました。地域への旅です。 
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                       旅に出たバザー 子・孫世代への伝言は
 そんなわけで、今年は久しぶりのせんげん台第四公園なのです。どうぞおでかけ下さい。お知り合いも誘って。

 来年はどこに吹いて行きましょうか。


 ともかくも冬支度するバザアかな  荒田 阿禮

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                            定時制高校のクラスメートです

第34回 わらじ大バザー

10月9日(日) 11:00〜15:00

せんげん台第4公園(東武伊勢崎線せんげん台駅西口徒歩10分 イオンせんげん台店向かい)

問い合わせ:デイケア・パタパタ 048-733-2743

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                      バザー会場の一角で共に学ぶための相談会

○お手伝いできる方は→→パタパタまでご一報を

バザー物品搬入・会場設営
2011年10月08日 (土) 10:30 くらしセンター・べしみ又はせんげん台第4公園集合

2011年10月09日 バザー本番 8:00 べしみ又はせんげん台第4公園集合
品出し・開店準備・駅頭PR そして11:00開場後の店番 15:00終了後の片付け

障害の有無、経験の有無不問。短い時間でもお手伝いできる方はご連絡を。

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                         水上プロレスは12:30にゴング!

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