共に学び・働く―「障害」というしがらみを編み直す

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<<   作成日時 : 2011/07/12 09:59   >>

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6月19日、越谷市北部市民会館で、NPO法人障害者の職場参加をすすめる会定期総会が行われ、終了後記念シンポジウムが開かれました。「くらしとしごと―いろんな人がいるまちを」をテーマに、障害者のほか生活困窮者、高齢者、不登校体験者など、働きづらさを抱えるいろんな人々が地域で共に暮らし合うための活動を一緒に考えました。

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就労支援センター職員の小室多恵子さんから地域適応支援事業6年間の実績が報告されました。毎年、市内14〜18ヶ所の施設等利用者30〜45名が、19〜24の受け入れ職場で実習しています。就労を前提とせず、障害者が職場に適応し、職場が障害者に適応することが目的です。その中でその後就労につながった人もかなりいます。

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ぷろっぷはあと・あすなろ職員の米澤えり子さんは、最重度の通所者がシルバー人材センターの職場実習でシュレッダーをかける仕事を支援しました。手足を動かしたりしゃべったりできない実習者の腕にひもをかけ、そのひもの先に洗濯バサミを付けて書類をはさんで流しました。「出来るじゃない」、「こんなやり方もあるんだね」…仕事したとはいえないかもしれないけれど、みんなと同じように生きてるんだと職場の人たちに伝えたい、…がんばってるねということではなくて、と結びました。

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シルバー人材センター副理事長の本多シゲ子さんは、お金ではなく人の役に立ちたいというのが基本だと述べられました。いま1600人が登録し86%が働いていて、お金にすれば平均3万2千円だそうです。ふれあいを大事にし接遇の研修もしています。これからボランティア活動に取り組みたいと考えており、高齢者と障害者、そして今日参加した関係者が、共に地域で生きてるんだよということを地域にアピールしながら連携してゆこうと熱く語られました。

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ワーカーズコープ越谷センター長の牛草賢二さんは、住民自身が地域で必要とする事業を一緒につくってゆくことの大切さを強調されました。その活動の一環として、昨年から生活保護受給者の職業訓練を活用した就労支援の事業を受託しました。保護を受けていて働きに出ていないことから、人との接点が断ち切られ、就職や転居の際に保証人がみつからず孤立を深める状況があります。職業体験や就職準備のための中間的就労の場をもっとつくれないかという思いがあり、自分たちだけでは難しいので、みなさんとつながりつつ考えて行きたいと話されました。

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NPO法人越谷らるご事務長の鎌倉賢哉さんは、不登校を体験している子どもたちは、働きたいという気持になれない、関係をうまく築けない、大きな不安をもっているという状況にあると述べられました。親が仕事しているようすを見たこともない子が多いので、子どもたちの興味がある楽器屋さんとかカフェとかを探して、職場体験をさせていただいているそうです。商店会に協力していただき、昨年度は23の事業所が協力して下さり、10件の職場体験を行いました。事業所のほうも受け止めることでプラスになることもあるはずだと考え、一方的にお願いする関係でなく共に生きる地域をめざしてゆきたいと話されました。

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「競合から協働へ」と題して、シンポジストのみなさんから今後の展望を語っていただきました。

小室さん:地域適応支援事業でシルバー人材センターに実習を受け入れていただき、その後実習だけでなくNPOを通して仕事もいただきました。こういうことがもっと拡がり、お互いに仕事をシェアできれば。

米澤さん:仕事とまで行かなくとも、施設の中にとどまらずに地域のお祭りやイベントに参加することで、家族もその人とともに地域で生きる自信につながると思います。

本多さん:せっかく皆さんと縁ができたのだから、このまま終わらせずに集まる場をもちましょう。地域でみんな助け合っていかなきゃいけない。シルバーだけど、ゴールドまで生きたいと思っています。

牛草さん:知らなかった話も聞けてよかった。ぜひこういう形でまた集まって、みんな元気にやるんだぞということをまた本多さんに一喝していただければ、みんながんばれるんじゃないかと思います。

鎌倉さん:私たちの職場体験事業は文科省から委託金をいただいて行いました。ふだんみんな忙しく、個々の事業所が職場を開拓するのはすごく大変です。行政のほうでうまくまとめていただき、中間的就労ができる条件ができればと思います。

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この後、越谷市障害福祉課課長の高橋成人さんからは、次のようなコメントをいただきました。
シンポジストのさまざまな取り組みを聞かせていただき、たいへん参考になりました。職場参加、言いかえれば社会に出て行くということ、そして受け入れ職場を探すために連携するということは、参加する側、受け入れる側双方にとって、はかりしれないメリットがあります。参加する側は職場に行くことを通して、働くというイメージを自分の中に作って行き、受け入れ側はいろいろな立場の方々と職場を共にすることで、そういう方との関わりを考えざるをえず、どう進めて行くか努力することで一緒に仕事を作っていくというイメージを作って行きます。そういうことを与えてもらうと考えれば、企業を発掘して行く時にもおたがいのメリットが出るんですよと、うまく参加を促すようなことができればいいなと思って聞いておりました。

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最後に、コーディネーターの埼玉県立大学保健医療福祉学部教授・朝日雅也さんが次のようにまとめられました。
いま国レベルで社会的雇用が焦点になっていますが、働くか・働かないか、雇用されるか・されないか、仕事ができるか・できないか、どちらかとつきつけられると不安になるが、少しYESで少しNOということならやってみようかなという人が、かなりいるんじゃないか。障害者だけでなく、働きづらさを抱えたさまざまな人と共に、NPOとしても制度化を考えて行く必要がある。
また、震災後「つながり」の大事さが強調されているが、困っていること、生きづらさを共有することが求められている。直後は物資の支援等が重要だったが、いつまでも被災者を被災者の位置に押しとどめ、援助する人は援助する立場にとどまっているような構造を問うてゆく必要がある。今日はそういうことを考える契機だった。



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