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zoom RSS 人を分け隔てる大河を渡る―ネットワーク総合県交渉初日(2010.9.1)を終えて

<<   作成日時 : 2010/09/02 01:42   >>

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埼玉障害者市民ネットワーク(野島久美子代表)の2010年総合県交渉1日目を9月1日に終えて、私たちにとって「交渉」とは…と考えてみる。 (写真は総合県交渉2010)

 交渉とは、交わり渉ると書く。すなわち、交わるために水の中を歩いて行く。双方を分け隔てている河があるという理解の上に、その河に身をさらして進み、そして出会おうということである。
 一般的に言われる労働者の団体交渉権といったイメージとは、ちょっとちがう。

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 たしかに今年も、時々激しい言葉が、県担当者に投げかけられるシーンがあった。しかし、誤解してほしくない。私たちは、県担当者だから、権力を構成する一員だから、追及しているわけではない。
 すなわち、障害者団体によくある、障害者を弱者ととらえ、強者は弱者を保護すべきだ、福祉予算を大幅拡充すべきだといった、べき論を振り回すことはしない。私たちは、一緒に動きながら考えてみようよと、呼びかけているのだ。 (写真は総合県交渉2010)

 この埼玉障害者市民ネットワークに集まる各地域の団体の特徴は、障害や発作があっても一緒に学校・職場・地域でごちゃごちゃと生きている点であり、逆に指導員とか支援員と呼ばれる人を○○先生とか呼ぶこともない。激しい言葉のやりとりも、事業運営も、酒のつきあいも、時には激しい言葉のやりとりも交えて一緒にやっているのが、私たちの活動なのだ。けんかしたり、遊んだり、悩んだり、迷ったりしながら、私たちは、街を拓いてきた。

 この総合県交渉は、私たちの日常の関係を、年1回だけ、県職員たちもひっくるめて、再現してみようという試みにすぎない。

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 そういう視点から眺めると、県職員のみなさんの回答の中には、なにか言質を与えてはいけないといった、こわばった反応がかなりあったことは残念だ。その典型が「予算がない」という回答。それはよくわかっている。だからこそ、予算なしでもできる、地域の現場を訪問・交流して、そこで一緒に考えるといった、河を渡渉して交わることから始めようと言いたいのだ。 (写真は総合県交渉2010)

 その点で、たとえば住宅課や障害者自立支援課の担当者が、昨年は欠席した「くらし見学会」への参加に努め、一緒に考えたいと答えられたことは、大いに歓迎したい。

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 33年前、わらじの会発足2ケ月目の例会で、大宮公園に遊びに出かけようと、下見に行った時から、交渉は常に身近にあった。
 公園の中の小動物公園が、バイクの乗り入れを阻むため設置してあった柵で、車いすが中に入れないため、すぐに公園事務所に話に行き、一緒にチェックした結果、例会当日には入れるように工夫されていた。電車も、道路も、学校も、住宅も、そこには河が横たわっていた。一緒に動くときにだけ、その姿を現す河だった。(写真は33年前の大宮公園チェック)

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 県内各地で、みんながそうやって河を渡り、街をちょっとずつ変え、市や県の制度に反映させてきた。それが、23年前から、総合県交渉という大河を渡る行動に集約されただけなのだ。(写真は1976年の国際障害者年サイタマ5年目のつどいい。ここで語りあわれたことが第1回の総合県交渉につながった。)

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そういえば、今思い出した。1987年第1回の総合県交渉の時、県障害者福祉課の当時係長だった窓口担当は、がちがちに緊張し、交渉が緊迫しそうになるとセーブを入れて、私たちに追及されていた。
 彼は、ずっっと後になって、同課の課長となり、ちんどんパレードの時、出てきて、要望書を受け取った(上の写真)。

 その後、間もなく早期退職したと思ったら、障害者たちを雇い入れて、街のパン屋さんに転身した。しばらくたって、彼―飯塚哲朗さんがシンポジストの一人になっていた障害者雇用のシンポジウムを、聴きに行ったことがあった。
 シンポジウムで彼は、昔、障害者たちに「なぜあたりまえに生きちゃいけないんだ」と追及されたことがあると、語りだした。その言葉を当時は理解できなかったが、いま一緒に働いてきて、そのことを実感できると語った。また、共に働くとかなんとか言うよりも、毎日のパンを売り切ることで頭がいっぱいとも。一緒に働いているからこそ、言える言葉だ。

 シンポジウムが終わった後、飯塚さんが話しかけてきた。あなたの姿が客席に見えたので、とっさに予定してなかったことを話す気になったんだと。

 地域にこだわってごちゃごちゃと生きることは、こんな出合い直しがいっぱいあるということなんだよね。県職員との出合い直しについては、まだまだあるが、今回はこれで。

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