共に学び・働く―「障害」というしがらみを編み直す

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zoom RSS どの子も地域の公立高校へ・埼玉連絡会と県教育局の交渉へのお誘い

<<   作成日時 : 2009/11/04 23:39   >>

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 11月10日(火)14:30〜17:00 於・労働会館( さいたま市浦和区常盤9丁目24-13; 048-832-2151 ; 最寄り駅: 北浦和; アクセス: 北浦和駅から徒歩約10分.)

主催:どの子も地域の公立高校へ・埼玉連絡会(問い合わせ:048-737-1489 または090-2421-6569 山下)

 画像高校進学率は限りなく100%に近づき、義務化に近い実態ですが、障害のある生徒の圧倒的多数は特別支援学校(盲ろう養護学校)高等部や新設された高等養護学校など障害児だけの学校に通っているのが実情です。そのため、一般の若者は、障害のある人々と青春を共に送ることがなく、障害のある人々は特別に保護された環境でなければ生きてゆけず、万一街頭や職場で出会った場合も専門的な知識や技術がなければ適切な関わりができないものだと刷り込まれてしまいます。

 県教育局は、義務教育段階では「障害児は特別な教育の場で学ぶことが適切」という文科省のの方針に疑問をもつことなく、特別支援学校や特別支援学級を増やし、そこに送り込んできました。ただ、そうした指導に抵抗して、近所のお友達と一緒に学んだり遊んだりしたいという親子も少なからずおり、強い意志を持って抵抗する親子に対しては、ほんとうは別の場で学んだ方がいいが希望が強いからと限定つきで、普通のクラスで学ぶことをしぶしぶ認めています。そうした子どもたちの数は、全県の小中学校をあわせると3000人もいると見られます。そうやって共に学んでいる子どもたちは、中学になるとみんなが高校受験に向かってゆく空気の中にいて、自分もみんなと一緒に高校に行きたいと思う子どもがかなりいるのは当然です。しかし、教育局は、そもそも小さい頃から別の場に行くべき子なのに指導に反して地域の学校に居座っているとみなしている子どもたちですから、中学卒業後こそ障害児だけの学校に行くべきだと、あたまからみなしているわけです。それは、中学校の進路指導にくっきりあらわれます。中学校の教員のほとんどが、障害のある子の高校進学についての知識をもっていません。

 すごく矛盾しているのですが、教育局は義務教育からの延長で、障害児は特別な学校(高等部)へ行くべきだと思い込んでいるのに、外向けには(高校も高等部も義務教育ではないので)そんな考えはまったくないと断言します。義務教育ではないということは、国の指示ではなく県民の子弟が高校で学びたいと希望したからそれにこたえて県立高校を増やしてきたのだということです。県民の子弟の中には当然障害のある子も入ります。だから。障害の有無にかかわらず高校の門は開かれていて、入試選抜にあたっては障害による不利益がないように行うと言明せざるをえないのです。

 この外向けの言葉を信じれば、少なくとも小中学校の普通クラスにいる3000人の子どものほとんどが高校入試にチャレンジするはずですが、誰もそんなことを信じるものはいないので、けっきょく今の入試選抜は障害のある生徒に不利なようにできているのだと直感的にわかって、圧倒的多数が高等部へ進んでいるのです。外向けの言葉とは、いわば公約です。ちっとも公約どおりになってないじゃないかと、私たちは県教育局と交渉を続けながら、県立高校の門をたたいています。そして、少しずつ狭き門がこじ開けられ、卒業生たちも増えています。でもまだまだほとんどの障害を持つ生徒と親は高校進学をあきらめ、教員達もそれを当然とする雰囲気が濃厚です。あきらめるのは早すぎます。できない、動けない、しゃべれない、でもそれがどうしたの?だからこそ、みんなの手を借りて、独自の意思疎通のしかたを伝え、一緒に生きてゆく街を、公立高校のキャンパスからつくってゆこうではありませんか。
ぜひ一度、教育局交渉をのぞいてみませんか?

以下は、10日の交渉に向けた要望書です。冒頭、教育局からこれへの回答がなされ、質疑応答が行われます。誰でも参加できます。


→この日の交渉の結果はhttp://yellow-room.at.webry.info/200911/article_13.htmlで、ご覧下さい。


                                  2009年10月21日
埼玉県教育委員会教育長様
埼玉県教育委員会教育委員長様
                       どの子も地域の公立高校へ・埼玉連絡会
                                   代表 斉藤尚子
                        埼玉障害者市民ネットワーク
                                   代表 野島久美子
                    要望書
障害のある生徒の高校への受け入れについてご尽力いただきありがとうございます。
前回の話し合い(9月10日)では、22年度から新しい入試制度に変わり、「障害のある受検生に対する配慮事項及び配慮が必要な場合の手続」を入試選抜実施要項に載せるようになったことで、障害のある生徒が受検できることをより周知徹底していきたい、また、「障害のある生徒の入学者選抜における学力検査及び選抜に当たっては、障害のあることにより、不利益な取り扱いをすることがないよう十分に留意する」よう、各学校を指導していきたいというお答えでした。制度が変わることによって、今までとは違う(改善される)という主席の発言がありましたが、障害があることにより点数が取れない場合、どのように配慮し高校へ受け入れを進めていくのか具体策が見えません。「学力検査等の際配慮を要する措置についての願」を調査書の「その他の項目」と同じように得点にしたとしても不利益が回復されるものではありません。それでは、“受検はできます、でも入れません。”ということを意味し、制度が進んだことにはなりません。障害があってもみんなと一緒に学びたいと受験する者にとって、とても酷いものになります。

 とりわけ、前回の話し合いの中で「能力・適性」や「合格点に達していたのか」といった担当主席や主事からの発言がありましたが、障害があることにより入学を拒まれている状況をどのようにして改善していくのかを話し合う場でそのような発言があっていいものでしょうか。極めて不適切な発言であり、憤りを覚えるものです。“その(学校の)教育を受けるに足る能力・適性等を判定して行う。”という言葉が入学者選抜の基本方針にありますが、かっては「高等学校の教育を受けるに足る資質と能力」という表現で全県一律の基準点制度があり、それに満たない者を足きりしていた「適格者主義」への反省として、基準点を廃止し各学校の校長の裁量で合否を決定できるとしたのが、この「能力・適性」の意味だったはずです。

また、その入学者選抜実施要項には、障害があることにより不利益な取り扱いをすることがないようにという文言が盛り込まれています。障害による不利益について話し合いを積み重ねてきて、現在の点数で判断する入試制度の不利益性が問われているわけです。点数が取れないがみんなと一緒に学びたい、一緒に学び育つことがだいじと、選抜制度の中で障害のある生徒を受け入れていくための方策を探るその話し合いの場で、合否の裁量権を持つ校長の理解を進めるべき立場の担当者からこのような発言が出るということはたいへん遺憾です。
「能力・適性」というのは単に点数だけではなく、人との関わりなど広い意味で捉えられるべきであるし、また、受検の時点でできる・できないではなく、教育を希望している・必要としているといったことも含まれるべきではないでしょうか。

 これまでの経過を踏まえ、話し合いの目的を違えることなく、障害のある生徒の高校への受け入れを進めていくよう、局全体の行動を表すためぜひとも県立学校部長、高校教育指導課長の出席をお願いいたします。

1、 前回の話し合いで、「実施可能な範囲」の配慮しか行えないために不利益が残る人もいることを認められましたが、それではほんとうの公正さにはなりません。一般的にいう「公正・公平」を維持するために、不利益が残る人たちに必要な配慮や代替策を講じないのは、差別以外のなにものでもありません。また、それ以外に義務教育段階で積み重ねられてきた不利益も多々あります。それらを含めて、学力検査及び選抜において障害のあることにより不利益な取り扱いをすることがないようにしてください。
@ 点数で評価する現在の入学者選抜制度で、障害のある生徒は大きく不利益を被っています。また、障害のある生徒もない生徒も高校で一緒に学ぶことはとても大切です。校長裁量により受け入れるよう指導してください。
A 障害のある受検生が必要とする受検上の配慮を行ってください。

2、 昨年度細田主席が高校へ出向いて指導したにもかかわらず、高校が定員内不合格を出したことについて「県の力不足として受けとめる」としましたが、どういうところが力不足で、今年度はそれを改めるためにどうするのかについて、「各県立高校の入学許可権限は校長にありますが、県教育局としましては今後も必要な指導をしていきます。」(6月19日回答)という答えに留まっていて、ほんとうに“力不足”と捉え、定員内不合格を出さないように指導するのか、疑問を持たざるを得ません。2001年に定員内不合格はあってはならないものであり強い指導をしていくという確認をして以来10年近くが経ち、現学校部長が指導課長でいらした時に局全体として再確認していただいてから5年近くが経とうとしていますが、未だに定員内不合格が出され、心痛を強いられる状況が続いています。定員内不合格をなくすための抜本策を出してください。
@ 募集定員は県民への公約であり、定員内不合格はその公約を裏切ることであって、公約を裏切る方向で裁量権を行使する校長が出ることは、県として校長への公正な指導が行えなかったことになるのではないでしょうか。「定員内不合格はあってはならない」という文言を入れた通知を出してください。

3、 「学力検査等の際配慮を要する措置についての願」については、「その他の項目」と同じように扱われ、学校毎に選抜基準が決められ、その基準は公表されないということでした。この「願」がプラスの判断材料となるようにしてください。
@ 学校毎に選抜基準を任せるのではなく、受け入れていくための資料となるよう、県としての方針を出してください。
A 「障害のある受検生に対する配慮事項及び配慮が必要な場合の手続」に、この「願」は「選抜のための資料とする。」と書かれていますので、志願の理由や高校生活への抱負などを受けとめて、受け入れていくための資料としてください。

4、「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」においては、学校に行っていないため不利益となる「調査書の学習の記録及び出欠の記録の得点を用い」ないことになっています。不登校の生徒の場合、不利益となっていることに配慮をしているにもかかわらず、知的障害等のある生徒に対しては、点数が取れないことに対する配慮がおこなわれていません。障害がある生徒にとっても不利益となることに対する配慮をおこなってください。
@ 中学校の学習において、授業を受けられなかったり、テストで配慮がなされなかったりなど、必要な配慮がなされていないために調査書に不利益が生じていることへの対応策を出して、義務教育指導課より中学校へ指導すると共に、高校教育指導課より高校へ伝えて配慮するようにしてください。
A 学力検査等の点数だけで判断するのではなく、いろいろな生徒が一緒に学べるよう、様々な観点から評価して受け入れていくようにしてください。

5、11月27日の高校を対象とした説明会において、次の点について説明をしてください。
@ 「障害のある受検生に対する配慮事項及び配慮が必要な場合の手続き」等を入学者選抜要項に載せたことにより、県が障害のある生徒の高校への受け入れについて前向きの姿勢であることを示してください。
A 受け入れを進めるために県が高校現場へ協力していくことを説明してください。
・受け入れ時の具体的バックアップ体制の告知
・受け入れ後のフォローアップ体制の告知
B 各高校の選抜基準を定める権限や入学許可する権限は校長にあるということですので、積極的に受け入れていくよう校長を指導してください。

*文書にて回答をお願い致します。
 


 

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